家庭菜園って魅力的ですよね。
ただ、始めるのが面倒だし、上手く育てられるか不安になりますよね。
周りは家庭菜園を本気でやっていそうな人ばかりだし、始めるのにハードルが高そうだと考えちゃいます。
僕自身、家庭菜園を始めようとイロイロと調べると、専門的な用語や方法がでてくるし「本当にやっていいのかな・・」と不安になりました。
そんな人には、「袋栽培」がとてもおすすめです。
培養土の袋などを利用してそのまま野菜を育てるという、かなりダイナミックな方法で、初心者の方でも手軽に始められる方法として、近年注目を集めています。
もし僕が、家庭菜園始めようとする自分に、一番最初におすすめするものは何かを問われたら、間違いなくこれから始めたらいいよ答えます。

え?そんな方法で大丈夫なの?
実は、プロの農家さんの中には、袋栽培をベースにして作物を栽培しているところもあります。
決して安かろう悪かろうという方法ではなく、プロの農家も行っている実績ある方法です。
そして、そのコンパクトさから、これから家庭菜園を始めようと考えている人にピッタリです。
そんな袋栽培について、
- 袋栽培とは何か
- メリットやデメリット
- おすすめの野菜
- 袋栽培の方法
について解説していきます。
袋栽培とは


ランターなどを使わずに培養土が入っていた袋や麻袋を利用して、そこに土を入れて栽培する方法のことを指します。
プランターなどが不要で、最小限の道具を使って野菜を育てることができます。
家庭菜園を気軽に始める方法として、ガーデニング未経験者にもとてもおすすめです。
通常、培養土を買ってきたら、プランターに土を入れてそこに野菜苗を植えるというイメージがありますよね。
そのプランターを省略して直接袋に植える、ダイナミックな方法です。
とはいっても、野菜が育つために必要な土や養分、水分はちゃんと確保できるため、問題なく栽培することができます。



これを知った時はまさにコロンブスの卵でした!荒っぽいように見えて、植物に必要なものがちゃんとそろってるので合理的!
袋栽培のメリット


袋栽培には、メリットがたくさんありますが、一言で言うと、コンパクトに始められて柔軟性があることに尽きます。
プランターや鉢が要らないため、家庭菜園を一度もやったことがない方にとっても、始めるハードルがとても低くなり、気軽に始めることができます。
次に詳しく解説します。
最小限の道具でコンパクトに始めることができる
家庭菜園を始めようと思ったら、いろんな道具が必要だと思っていませんか?
プランターや鉢が不要で、野菜の苗と土(培養土)さえあれば、家庭菜園を始めることができちゃいます。
- これから家庭菜園を始めようか迷っている方
- 上手く育てられるか不安で、いきなりプランターなど処分しにくいものを買うのに気が引ける方
こういったケースでは袋栽培は、ピッタリです。
袋栽培をまずは試してみて
- 上手くいった、とても楽しく感じたのであれば、次はプランター栽培も試してみる
- もちろん袋栽培で続けるのもOKです。袋栽培をどんどん増やしていく
- もし自分に合わなかったら処分すればOK
このようにいろんな選択肢を取れるのが、非常に魅力的です。
植物が育つのに適した形で環境を作ることができる
実は、植物は根っこを下に伸ばすタイプもあれば、下にはほとんど伸びずに横に伸びるタイプもあります。
理想を言えばプランターも植物ごとに合わせたものがベストですが、なかなかそういうわけにもいかないですよね。
でも袋栽培なら、下に伸びる植物なら袋を縦置き、横に伸びる植物なら横置き、という風に柔軟にスタイルを変えることができます。
例えばナスなら縦、キュウリなら横、という性質があるので、植物ごとにプランター買わなくて済みます。
袋栽培のデメリット


そんなメリットいっぱいの袋栽培ですが、デメリットがないわけではありません。
袋栽培というのは、元々植物を植えるための用途ではない、ということが裏を返せばデメリットになってきます。
安定感が弱く、風で倒れやすい
培養土などの袋はもともと栽培用ではないため、プランターに比べて安定性に欠けます。
特に、袋を縦置きしている場合に野菜が成長してきて葉っぱが増えてくると、風にあおられやすくなります。
そこで対策としては、
- 土の袋で土台を作る時に、しっかり安定するようにする
- 風で倒れにくくする為に、壁にくっつける等しておく
これらを行うことで、風で倒れるリスクをかなり減らすことができます。



僕はこの方法で対策していますが、風手で倒れたことは今のところありません。
培養土袋を使う場合は、水抜けがしにくく根腐れのリスクがある
プランターの場合は、鉢底石を敷き詰めることで水が抜ける場所を作り、水が抜けやすくなりますが、袋栽培ではそのような空間がありません。
ですので、水を常にあげ続けていると、余分な水が袋から出ずに根っこが腐ってしまいます。
この対策としては
- しっかりと袋の周囲に排水できる穴をあける(特に地面近く)
- 水やりはだらだらとせずに、「土が乾いたら」しっかりとあげる
これらを守ることで失敗のリスクを抑えることができます。
袋栽培でおすすめの野菜





袋栽培ってどんな野菜が植えられるの?
袋栽培は、プランター・鉢で植える野菜であれば、基本的には可能です。
むしろ、プランターのように容器の形や容量が決まっていないため、野菜の形に合わせて柔軟に環境を用意することができます。
トマト


トマトは袋栽培でも代表的な野菜です。農家さんでも、地面に植えずに袋栽培を行っているところもあります。
- 使用する培養土:12〜14L以上
- 植える株数:1株
- 植え方:縦植え
- 使う支柱:180cm
トマトの茎はひょろひょろしていて自立してくれないので、背の高い支柱をしっかりと立ててあげましょう。
だいたい180cmぐらいの高さのものが目安です。(地上部150cm)
2株、3株とたくさん植えたくなるかもしれませんが、ひとつの袋(だいたい12〜14L)につき、1株が限界です。これ以上増やしても収穫量は増えません。
ただ、コンパニオンプランツとして、バジルを植えるぐらいでしたら大丈夫です。
トマトとバジルは一緒に育てると非常に相性が良いですし、料理にも使えるので、おすすめです。
トマトの水やりは、苗が成長している時はしっかりと、実をつけ始めたら少なめにしましょう。
ナス


ナスの方がトマトより育てやすいです。
それでも支柱は必要ですが、茎が自立しやすいので管理が簡単です。
- 使用する培養土:12〜14L以上
- 植える株数:1株
- 植え方:縦植え
- 使う支柱:150cm
ナスの場合はトマトよりも縦に広がりにくいので、支柱の高さは若干低めです。
袋栽培でナスを育てた記事を別でまとめているので、こちらもご覧ください。
きゅうり


きゅうりを袋栽培で育てるポイントは二つです。
- きゅうりの茎は「つる」になっているため、つるの管理が必要です
- 袋は縦植えではなく横植えします
きゅうりはトマトやナスと違って、つるが這うためのネットが必要になります。
支柱だけというのはかなりキツいです。ネットがないと、数メートル以上伸びていくつるを管理しきれなくなります。
育て方自体は通常のきゅうりと同じなのですが、きゅうりを育てる環境を袋栽培で実現するのは、若干難易度が高いです。
さつまいも
さつまいもの場合は簡単です。袋に苗を挿せば完了です。
- 使用する培養土:12〜14L以上
- 植える株数:1〜2株
- 植え方:縦植え
- 使う支柱:不要
袋栽培の収穫量は、上記の条件で細めのサツマイモが数本が目安です。
土の量がモノを言いますので、袋のサイズはできるだけ大きい方がいいです。
じゃがいも
じゃがいもは春・秋に植えられます。
- 使用する培養土:12〜14L以上
- 植える株数:1個
- 植え方:縦植え
- 使う支柱:不要
植え方としては、袋の中の土をあらかじめ1/3を残して外に出して種芋を植え付けます。
育ってきたら「土寄せ」を行って、土を徐々に戻していきます。
ただ、土の管理が少し面倒なため、手軽に家庭菜園を始めようと思っている方にとっては、若干ハードルが高いです。
袋栽培の方法


袋栽培の始め方はとても簡単です。
始めるために必要なもの、方法について解説していきます。
用意するもの
- 野菜の苗
- 培養土
- 支柱(野菜によりけり)
- ヒモ(支柱を使う場合)
これらがあれば、袋栽培を始めることができます。
袋栽培での植え付け方法(培養土を使う場合)
植え付ける培養土を使って野菜を植え付ける「鉢」を作ります。
まずは培養土を縦もしくは横に置いて固定したら、袋の上を切り取って土が見える状態にします。
そしたら今度は、鉢にした土に野菜の苗を植えていきます。
苗を植えたらたっぷりと水をあげます。かなり水を吸いますので、しっかりを水をあげてください。
袋栽培のバリエーション|培養土と麻袋
袋栽培にもいくつかの方法に分かれます。
培養土をそのまま使う方法と麻袋に土を移して使う方法がありますが、それぞれ長所があります。
培養土の袋をそのまま使う方法
袋栽培と言ったらまずはこれです。
買ってきた培養土の袋をそのまま使って、野菜苗を受け付ける方法です。
非常に手順が簡単で、まず初心者はこの方法を試してみることをおすすめします。
デメリットとしては、
- 水はけが悪くなること
- パッケージそのままの見た目が気になる
これらが気になる方は、麻袋を使った方法を試してみるといいでしょう。
麻袋に土を入れて使う方法
麻でできた袋に土を入れ替える方法です。
麻袋に土を移し替える手間はかかりますが、麻袋のメリットといえば「通気性の良さ」です。
余分な水が抜けてくれますので、培養土を使う場合のデメリットをカバーしてくれます。
また、見た目としても麻袋の方がおしゃれに見えますので、こちらを使ってもOKです。
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